1982年
10月
中国電力が「上関が原発建設の有力地」であることを発表
1988年
9月
上関が中国電力に誘致を正式に申し入れ
1994年
12月
中国電力が原発建設の前提となる立地環境調査を開始
1996年
2月
予定地の立地環境調査が終わる
11月
中国電力が上関町に原発立地申し入れ
1998年
9月
中国電力が原発予定地の買収を始める
12月
炉心部分の四代地区共有地を
住民全員の同意なしに予定地外の土地と代替契約
1999年
4月
中国電力が上関原発環境リポート提出
8月
原発建設予定地で希少貝類が相次いで発見される
9月
原発反対派地主4人が地区共有地代替契約無効を山口地裁岩国支部に提訴
「長島の自然を守る会(現上関の自然を守る会)」発足
11月
山口県知事追加調査を求める意見を通産省に提出
2000年
1月
中国電力が希少生物の追加調査を開始
国際シンポジウム「長島の自然」開催
4月
共同漁業権第107号管理委員会が漁業補償受け入れ、祝島漁協は提訴へ
5月
中電が漁業補償金総額約125億円のうちの半額を支払い
生態学会の研究者と共同調査で希少種確認(アマクサウミコチョウなど)
7月
長島の自然環境・生態系を求める署名(12万余名)
10月
通産省が第1次公開ヒアリングを開催
2001年
4月
経済産業省が突如上関原発を電源開発基本計画に組み込む方針を打ち出す
5月
上関原発計画が電源開発分科会で了承される
生態学会の研究者と共同調査で希少種確認(リュウグウウミウシ属など)
7月
環境影響評価書が通産大臣により確定
10月
「生態学会地区会報ー長島の自然」発行
2002年
2月
山口R.D.B.に汽水域貝類登載を求める署名(19,000余名)
5月
神社本庁に神社地の自然環境・生態系保全要請署名
2003年
3月
神社本庁が売却に反対していた林宮司を解任
山口地裁岩国支部は四代地区共有地の入会権を認め、現状変更禁止を言い渡す
5月
生態学会の研究者と共同調査で希少種確認(研究者・市民による独自アセスの実施)
7月
シンポジウム「長島の自然 パート2」
12月
林宮司が地位保全の仮処分を山口地裁岩国支部に申請
2004年
3月
地区共有地の植生調査で入会実態検証
四代地区入会ちの植物の調査とビデオ撮影
山口県大畠総合センターで、海藻おしば教室を開催
4月
ビデオ「瀬戸内スナメリものがたり」のため調査・解剖撮影
5月
潮間帯・植物・鳥類調査
6月
ビデオ「瀬戸内スナメリものがたり」作成
7月
上関町にて「自然の学校ーヒザラガイの謎に迫る」開催
YCCC(山口海岸クリーンアップクラブ)と共同で田ノ浦海岸の清掃実施
8月
神社本庁が四代正八幡宮神社地売却に同意
スナメリウォッチング開催
10月
四代正八幡宮神社地9万8,037㎡が中電の名義になる
上関町にて講座「送粉共生系」開催
田布施町にて「シンポ;ちょっと待って!!詳細調査」開催
12月
四代正八幡宮神社地売却に反対する氏子3人が山口地裁岩国支部に提訴
海水汚濁度調査 海水透明度は11〜12m、塩分濃度32.5
2005年
4月
原子炉設置許可申請のための詳細調査(陸域ボーリング)開始
海水汚濁度調査 海水透明度は14.8m、樹木札掛けを実施
神社地視察(弁護団との共同視察)
5月
春季自然の学校(No.1)潮下帯(ナメクジウオetc…)潮間帯(ミミズハゼ・カサシャミセンetc…)鳥類調査
春季自然の学校(No.2)潮間帯, 潮下帯, 海藻, 鳥類調査
6月
詳細調査(海域ボーリング)開始
キノコ観察会
7月
夏季調査(ゴカイ・海水汚濁度・ほ乳類・植物・鳥類調査)
8月
ベントス学会視察 生態系調査
9月
陸域ボーリング濁水垂れ流しで詳細調査中断
陸域ボーリング 潮間帯・潮間帯砂泥・植物伐採状況調査
10月
広島高裁は四代地区共有地の入会権につき、
時効消滅を言い渡し、原告側敗訴
四代地区共有地の原告側は直ちに最高裁に上告
キノコ教室(No.2)
秋季自然の学校(No.1)潮下帯・植物・潮間帯・鳥類調査
11月
秋季自然の学校(No.2)鳥類・植物調査
シンポジウム(詳細調査のダメージ告発)
12月
詳細調査再開
冬季自然の学校(鳥類・植物・魚類・海水汚濁度調査)
ハゼの実採集(ロウソク作りの原料採集)
冬季調査(No.1)鳥類調査
2006年
1月
冬季調査(No.2)鳥類, 植物調査
2月
冬季調査(No.3)鳥類調査
冬季調査(No.4)鳥類, 植物, 海藻調査
3月
漁業補償裁判で山口地裁岩国支部は
祝島の自由漁業・許可漁業を認め、原告側実質の勝訴
湧水調査・植物調査
春季調査(No.1)鳥類・海生生物調査
春季調査(No.2)鳥類・海生生物調査
スナメリ調査(スナメリ・鳥類調査)
スナメリウォッチング・スナメリ講座
春季調査(No.3)スナメリ・鳥類・海生生物調査
5月
春季自然の学校(No.2)鳥類・神社地毎木調査
スナメリウォッチング&ビワ狩りツアー(祝島へのビワ狩り&交流)
6月
スナメリウォッチング&ビワ狩りツアー(祝島へのビワ狩り&交流)
広島シンポジウム・DVD上映「瀬戸内の原風景長島」
7月
夏季調査(No.1)神社地毎木調査
8月
原水禁世界大会・上関原発計画の現状報告会
9月
夏季調査(No.2)スギモク定量調査
湧水調査・海底湧水調査
10月
秋季自然の学校(No.1)水質調査・カラスバト調査
東京シンポジウム・DVD上映「瀬戸内の原風景長島」
カラスバト調査・カラスバトの鳴き声録音
フクロウ・オオコノハズク映像撮影
2007年
6月
漁業補償裁判で広島高裁は
許可・自由漁業の操業容認を取り消し、祝島漁民の逆転敗訴
9月
中国電力は詳細調査終了時期を2008年8月末に延期と公表
2008年
3月
中国電力、上関原発の7度目となる着工延期を発表
4月
共有地裁判で、最高裁が二審を支持し住民側の上告を棄却
10月
山口県が中国電力に公有水面埋め立て免許を交付
11月
漁業補償契約訴訟で反対派の祝島漁業者側の敗訴確定
祝島漁民、原発の補償金約5億円の受け取りを拒否
12月
祝島漁民による埋め立て取消訴訟の初弁論
2009年
4月
中国電力は、上関原発予定地の敷地造成工事に着手
7月
「神社地訴訟」で、反対派住民側、中国電力側双方が最高裁に上告受理申し立て
8月
「自然の権利訴訟」の初公判<平成20年(行ウ)20号 公有水面埋立免許処分差止請求事件>
10月
「上関原発中止を求める署名」612,613筆を国へ提出
中国電力が「埋め立て工事開始」を発表し、県がこれを受理
中国電力が、山口地裁岩国支部に埋立て工事妨害禁止仮処分を申し立て
12月
中国電力が、準備工事妨害行為者に対する損害賠償を請求
中国電力は、原子力発電所1号機の原子炉設置許可申請を経済産業省に提出
2010年
1月
山口地裁岩国支部は、中国電力の申し立てた「埋め立て工事妨害禁止仮処分」を決定
2月
中国電力は、制裁金請求の仮処分を申し立て
5月
「原発建設計画中止!」を求める238,875人分の署名を経済産業省に追加提出
7月
中国電力が山口地裁に田ノ浦海岸使用妨害禁止の仮処分を申請
9月
祝島島民らが山口地裁に田ノ浦町道使用妨害禁止の仮処分を申請
2011年
2月
中国電力が海域埋立工事を再開(放水口に土砂投入)
3月
福島原発放射能漏れ事故を受け、
山口県知事が中国電力に「慎重な対応」を要望
中国電力が上関原発準備工事(埋立)の一時中断を発表
上関の生き物
これまでの調査で、ワシントン条約保護動物スナメリ・環境省絶滅危惧種ハヤブサ・水産庁危急種ナメクジウオ・世界的に希少なヤシマイシン近似種などが上関で確認され、上関周辺の海域が世界的にも貴重な生物多様性のホット・スポットであり、1960年代以降の人工的改変により失われた、瀬戸内海の健全な環境が奇跡的に残された「奇跡の海」であることを確認することができました。
さらに、国の天然記念物のカラスバトの生息確認や、日本海特産種であるスギモク群落の発見、特に、2008年からは国の天然記念物でIUCN(国際自然保護連合)指定の絶滅危惧種であるカンムリウミスズメの世界で唯一の周年生息地であることや、オオミズナギドリの世界で唯一の内海繁殖地であることなど、鳥類の分野における新しい知見も蓄積しています。
21-1024x755.jpg)

(鹿児島大学撮影)